名もなき毒の評価
名もなき毒についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際にドラマを観たレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
名もなき毒の感想
人の心の内面をじっくり描く、洗練されたヒューマンサスペンスドラマ
人の心の闇という「毒」宮部みゆき原作の「杉村三郎」シリーズをドラマ化。シリーズ1作目「誰か Somebody」を前半の一話から5話まで、シリーズ2作目「名もなき毒」を後半の6話から11話まで、という構成で 放映された。そういう事情を知らずに当時見てたので、当時は少々面食らった。が、内容はかなり見応え十分だった。タイトルの「名もなき毒」にもあるが、誰の心の中にも潜んでいる心の闇を「毒」と表現し、様々な登場人物たちの様々な「毒」をリアルに描いている。「心の中で毒づく」なんていう言葉があるけど、確かに私自身も、自分の中の「毒」に怖気づいてしまうことも稀にある。「毒」ってのは、おもしろい質感だと思う。切れたり破れたり、という外科的な刺激というより、内服したり塗布したり、いずれにしても身体の内側に浸透して作用していくもので、じわじわと細胞に沁みこんでいく。「毒」と「薬」はある意味紙一重、作用の仕方も、効能も、...この感想を読む