黒革の手帖の評価
黒革の手帖についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際にドラマを観たレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
黒革の手帖の感想
フィクションながら社会の闇を見事にえぐり出した作品
様々な社会の闇を見事に描きあげている日本社会には、普通の生活を送っている人には見えてこないような闇があります。経営者など特権階級に登りつめてきた人々の中には、正攻法でのし上がってきた人ももちろん多いですが、しばしば汚い手を使ってきた人も少なからずいます。この作品では、後者の人々の姿が大変上手く描き出されています。物語の中で出てくるのは、節税をするために架空の口座を開設する富裕層の人々ですが、こうした悪事を働いてしまう人は実際の世の中にもいるようです。節税と一口に言っても、合法的に行える手段も数多くありますが、人間というのは欲が出てしまうもので、もっと納める税金を少なくしようと追い求めてしまうのです。そして、銀行もそうした不正を行う客はお断りすればいいはずですが、儲けのために認めてしまう場合もあるのです。こうした事態にメスを入れるのが、物語の主人公だったわけですが、主人公・元子も横領とい...この感想を読む