人間の証明の評価
人間の証明についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際にドラマを観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
人間の証明の感想
陽子の存在、路子の存在
78年版ネタバレあり。今回全編通して観て確信したのは、少なくとも本作(78年TV版)における究極のテーマは、母は子に対して正直であるべき、ということ。登場する第一の母子、棟居母子では、母が化粧を落として素顔を見せることが、捨てられた子が捨てた母を赦す事に繋がる。第二の母子、恭子は子であるジョニー殺しを自白することで、棟居から「最後にあなたは人間であることは守ってくれました ありがとう」というセリフを引き出す。第三の母子、朝枝路子は手錠に繋がれながらも「お腹の子が、嘘をつき続けていると変な子が生まれるような気がして」と吐いている。母子という生物として最も単純な関係ですらともすると母が子に偽り無く相対する事ができなくなるのが人間社会であり、しかしそれを勇気を持って乗り越えることが人間として生きる上で大切なのである、ということなのか。また、母が子に偽り無く相対する事が出来る世の中でなければ、ともと...この感想を読む