相棒としてもドラマの内容としても事件だらけ - 相棒season8の感想

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相棒season8

5.005.00
映像
4.50
脚本
4.50
キャスト
5.00
音楽
5.00
演出
4.50
感想数
1
観た人
3

相棒としてもドラマの内容としても事件だらけ

5.05.0
映像
4.5
脚本
4.5
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
4.5

目次

このドラマとして、最大の事件だった

相棒というドラマとして最大の事件が起きたのがシーズン8だ。

その序章はすでにシーズン7から予兆があった。シーズン7までというよりこのドラマの最初からいた相棒の亀山巡査が特命係を辞めてしまったのだから、しかも番組途中で…相棒なのに番組後半相棒のいない相棒…ドラマのタイトルと相反するというか、もう天地がひっくり返る大事件だった。

もちろん話的に、仮の相棒と組んでの話もあったが完璧に右京さんが一人で解決したりして相棒なのに相棒不在でシーズン7を終え…そして迎えたシーズン8

だれが新相棒のなるのか、いやそれ以前にドラマじたい見続けようか否かそこから悩んだ。

相棒の予想候補は沢山いた、でもその中にもあがってこなかった、超意外な人物が相棒の抜擢された。

及川光博氏である。

本人ですら「意外な配役だと、最初は実感がわかなかったのだろう、まるで他人事のようなコメントを残している。」

本人ですらそれなのだから、視聴者は開いた口がふさがらなかった。そもそも個人的に及川光博という役者を自分は好きではなかった、だから2・3回見てなじめなかったら見るのを辞めようと思っていた、ところが…自分でも驚いたがドラマをみていて、個人的に好きではなかったはずの及川光博氏演じる神戸尊に嫌悪感を感じるどころか、回を増すごとに好意さえ持っていった。

相棒が変わったこと、そしてそれになじんで行く自分、それが自分にとってシーズン8最大の事件だった。

自分の中では最高

結局その後も相棒は数年ごとに変わっていったが、絶対最初の亀山君が最高と思っていた自分が今や歴代の相棒すべて見て、神戸君は最高だと思っている。

ともすれば、頭脳派対頭脳派、右京さんとキャラがかぶりかねない設定なのに、うまく合間を縫いながら、番組内で個性を確立して行き、私の中でも神戸尊と言う存在が大きくなりいつの間にか、前相棒の亀山薫を追い抜いていた、ちょっと前なら相棒を薦めるとしたらシーズン1、または2だった。

だが今は、相棒どれみたらいい?と聞かれたらシーズン8を間違いなく絶対薦める!

新しい相棒が相棒になるまで

いままで何年もかかって築き上げて来た、「相棒」という牙城に新しく相棒として入る及川氏にはきっととてつもない葛藤とプレッシャーがあったと思う。

でもそんなこと微塵も感じさせず、じわじわと浸食し、気が付くともう神戸君が相棒としか考えられなくなっていた。

話の作り方もよかったと思う。

これがよろしくお願いします、今日からあなたの相棒です。と漫然と相棒の席に座りこんでいたら、神戸君を好きになる事もなかったし、相棒じたい見なくなっていたと思います。

ではなぜ見続けられたのか、それは、話の大筋が、視聴者側とリンクする部分があったからだとおもうます。

新しい相棒なんてみとめないぞ!と言う眼で神戸君を相棒8を見始めた人は多いと思うというかほとんどといっていいほどそうだと思う。それが、ドラマの中の杉下警部も同じだったのだ。最初神戸君のことを相棒と認めない、つっけんどんな態度を取り続けたのだ。それこそいつネをあげて、出て行くんじゃないかとおもうくらいの、ひどい扱いぶりに視聴者も、うんうんとうなづきながら見ていたはずです。しかも影でアヤシイ動きをする神戸君、大河内観察管とも仲がいいなど、気になる謎もいっぱいちりばめられて視聴者としても次がみたいくて、この二人がどうなるのか気になって気になって、つい次も次もとみてしまい、ほぼシーズン8まるまるかけて、神戸君は名実ともに杉下右京の相棒の地位に納まる。視聴者ももうそのころにはすっかり、もうこのままずっと相棒は神戸君でいいよとおもうようになっていた。

製作者側の思惑通り、まんまと乗せられた感じもあり、インタビューでキャラがかぶらないように神戸君の個性を手探りで作りだしてきた及川氏の努力もあり、シーズン8で神戸君は新しい相棒としてドラマの中でも私の中でも定着しました。

おしゃれ番長

7までの相棒は、ワイルドな亀山君と、イギリス紳士気取りの右京さんという、対極の性格とファッションでしたが、シーズン8は右京さんはあいかわらずのイギリス紳士のままですが、神戸君は現代的にスマートでおしゃれ、細かい事、こと細かい事がきになる右京さんが唯一うとい、女性への細かい気配りのできる、その辺は演じる及川氏の王子的オーラが見え隠れする部分でもあるのですが、それがドラマを邪魔するどころか、おしゃれでモダンな、新しい相棒をつくりあげたのです。このケミストリーはたぶん製作者サイドも予想しなかったと思います。

神戸君の着ているシャツとおなじものが局から売りだされると、あっと言う間に完売になるほどの人気でしたし、着て行くとこなんてないのに私自身まんまと製作者側のたくらみ通りにシャツをかってしまいましたし、しかも2枚も…

捜査一課の芹沢君も神戸君を意識してか、ちょっとネクタイがおしゃれになってきたし、暇か?と特命係の来る角田課長のベストまでなんか毎回替えておしゃれに気を使っているようになってきたし。

基盤となる相棒の屋台骨をくずさず、でも亀山君の色を残さない、ものすごくおしゃれな相棒の変わっていてただただ驚くばかりでした。

そして相棒8は私にとって最高のドラマとして今も心に刻まれています。

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