日本大好き製作者が描く超能力人間ドラマ
アメコミ好きなら見て損はない、はず
あらすじとしてはざっくり簡単に説明すると、いかにもアメコミって感じで突然超能力に目覚め出した人たちが世界を救うというありきたりな内容です。最初はばらばらだった能力者たちが回を追うごとに集いはじめ、世界崩壊という大きな課題を力を合わせて行くもの。ありきたりではありますが、特殊能力をもった能力者達であるからこその、はらはらドキドキのストーリー展開もこのドラマの魅力です。
きっと製作者は日本大好き
「やったー!!」でお馴染みの時空間を自由に操る能力者ヒロ・ナカムラがドラマの中ではとても大事な中心人物の1人でありますよね?海外ドラマや映画で日本人って、目立つ脇役はあってもこんなに中心にくることって今まで余りなかったと思います。(僕が見ていないだけかも)それだけでなく日本はたびたびこのドラマ内に登場しますよね、ヒロ・ナカムラの大事な武器である日本刀しかり現代風景であったり戦国時代であったりとかなりの頻度で登場することから、製作者の日本大好き感が伝わってきますよね!ただ、日本好き感は出ていますが、勘違い感も否めない(笑)ヒロのデスクに置いてある漢数字表記の時計、朝の会社風景では屋上全体が芝になっており、みんなでラジオ体操に励んでいます。なんかありそうで見たことないですが日本愛が伝わってくるようで、日本人ならくびをかしげつつも楽しく見られると思います。また、最近放送され始めている『HEROES REBON』にも日本人が何人か登場してきます。前作よりだいぶ多く登場しているのでそこもみものですね!
多種多様な能力者とそれを絡めた複雑な伏線
本当に多くの能力者が登場します。よくあるような火を出す水を出すだけじゃないんですね、触れた電子機器を自由にコントロールしたり、他の能力者のパワーを増幅させたりとありきたりなものだけじゃない特殊能力者が数多く登場します。長いスパンで放送するドラマだからこそこ多数の能力者を登場させることが出来るし、そこがこのドラマの見ていて飽きない点でもありますね。その力で活躍する前にあっさりサイラーに殺されちゃう人たちもいるんですけどね。
そしてこのドラマはその多彩な能力者たちを巧みに絡めた複雑な伏線がとても素敵です。この能力だからこそのこの結果。今回こうしたから過去にああなって、前回の時にこうだったのね、みたいな。後々に前のシーンの意味がわかることが多くて、なるほどねと思わされることが多々あります。これは普通のドラマにはない複雑さでより一層このドラマに引き込まれます。特にヒロが使う時空間能力による過去への干渉によって変化してしまう現在や過去に干渉したからこその前回の伏線回収がすごく面白い。ヒロがいないとHEROESは成立しませんね。というか誰が欠けても成立しません。それくらい1人1人が主役級の意味を持ち合わせているので誰からも目を離せません。あの能力者強奪殺人マシーンのサイラーなんかもそうですよね。ただの殺人鬼かと思いきや無理やりながら死んだネイサンの代わりにされたりとなんかもうすごい(笑)
特殊な能力があるからHEROになるんじゃない
『HEROES』というタイトルのこのドラマですが、能力者たち=HEROESというわけではありません。突然の力の目覚めに困惑する者、人を傷つける力を必死に隠す者、力を使って悪事を働く者。能力も人それぞれ違うように、それを持つ人たちの考え方も様々で誰もが世界を救おう!「よし、HEROになる!」て感じではありません。他人の力に怯えて、他人の力を欲して、自分の力に溺れて。誰かを助けようとして誰かをきずつけてしまったり、状況をよくしようと奮闘してより状況を悪くしたり。特殊能力という非日常の物語ではありますが、登場人物の行動や言動はとても身近なものに感じます。誰もがHEROになりたいと心のどこかで思いつつもいざ自分のこととなるとなかなか行動にうつすことはできません。能力者たちを見ているとつい自分だったらどうだろうかと考えさせられることも多くあります。大切な人を守りたい、世界を守りたい。そんな思いで自分の私欲を抑えて他人のために動くことが出来る人がHEROなんだとこのドラマを見て考えさせられました。ちなみに僕が一つ好きな能力を選べるとしたら確実にサイラーの直観能力で殺しまくりの能力奪いまくりですね、みなさんお気をつけを(笑)
CGが少し雑
このドラマのちょっと残念なところはCGがちょっぴり雑な所ですね。僕が普段SFやアクション映画が好きなのもあって、対策などのリアルで大迫力のCGに見慣れているからかもしれませんがCGが映画などに比べるとちょっぴり雑に思えます。映画なみにお金をかけているという話も聞きますが、僕的にはCGをもう少しリアルにしてもらえたら、視覚的にもより見応えのあるものになるのかなと思いました。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)