アニメとは違った作品に仕上がった名探偵コナン - 名探偵コナン 工藤新一への挑戦状の感想

大人気アニメを実写版した結果、キャスティングに少し不満

日本の大人気アニメの実写版というだけあってかなりの期待感がありました。推理ものアニメの代表として他に”金田一少年の事件簿”があげられるがこのアニメは先に実写版され多大な人気を集めました。それだけに金田一に続き名探偵コナンに対してもとても期待感があり、楽しみにしていました。キャスティングを知った時は、いまいちピンとこなかったのが事実でした。工藤新一はともかく、新一の幼なじみである毛利欄役の女優さんがあまりイメージと違っていたので残念でした。欄はもっとすらっと背の高いイメージで足が長く気の強い女性をイメージしていた私には彼女は少し違うような気がしました。毛利小五郎が陣内孝則という点も馴染めませんでした。顔の形が全然違うと思ってしまいました。小五郎のように細長い顔の俳優を探すのはやはり難しいでしょうか。新一を演じた溝端淳平は、思っていたよりもマッチしていたと感じ高評価でした。個人的に1番はまっていたのは、欄の友人のその子役を演じた元AKBの秋元才加でした。元々のイメージと似ていたのですんなり頭に入ってきた気がします。彼女の演技力が高いとかいう意味ではなくて、外見がマッチしていたと感じました。AKBを引退してあまり姿を見ませんでしたが、この役は大事にして欲しいと思いました。

コナンではなく工藤新一と欄の恋愛設定

コナンと言ったら注目すべき点はやはり推理力です。小さくされた体で必死に事件を暴き出し、犯人を絶対な逃がさない姿は、見ている人を画面の中に引き込む力があります。今回は工藤新一というわけですが、彼も推理力は見事でした。演じた溝端淳平がスラスラと解決していく姿はカッコ良かったです。若い女性に人気のある俳優ですから、ファンの方にしてみればどんな内容、演技にしても彼が出ていれば見続けるでしょう。私はそこまでファンでもなかったので、一般視聴者として言うと、もう少し工藤新一の迫力が欲しかったです。高校生探偵工藤新一の迫力は、どこから湧き出るのかといえば、推理をしていく姿、犯人を探し出す姿だと思います。こちらがはらはらするような名推理をもう少し上手く演じて欲しかったというのが正直な感想です。

新一と欄の恋模様は、毎回気になるところでしたが、やはり普通の恋愛をみている感じでドキドキするシーンもこれといってなく、残念でした。もちろん溝端淳平のファンの方からしたらドキドキだったに違いありません。新一と欄の幼なじみという設定は、2人を盛り上げますが、ドラマでは新一が江戸川コナンに変わる前の話なので、新一が居なくなってからの欄の姿をアニメで見ているのでその何とも言えない切ない感情を思い出してしまいます。その切ない感情と比べてしまうとドラマ版の恋愛はそれほど盛り上がりを見せません。期待して見ていた自分がいけなかったのかもしれません。私はアニメのコナンと欄の関係があまりに切ないので、結構重視して見ていましたが、ドラマ版でそれが感じられないのはとても残念でした。仕方ないです、コナン役を取り入れてもアニメのコナンと同じような迫力を出せる子役は見つからないでしょう。でももしいるなら江戸川コナンの実写版を見てみたいのは私だけではないと思います。

推理アニメ金田一少年の事件簿と比較してみる

確かに豪華な俳優陣ですが、いまいちな部分が残ってしまった名探偵コナンの実写版。金田一少年の事件簿の初代を務めたkinki kidsの堂本剛の演技にはまっていた私は彼のような迫力ある演技を名探偵コナンでも見たかったのです。金田一少年の事件簿を最初見た時は、必ず来週もみたいと感じました。堂本剛だけでなく、他のキャラクターもみんなマッチしていて自分の中では最高な実写版となったように感じていました。金田一の名セリフを完璧に言い放つ姿が何度見ても素敵でした。特に彼のファンだったとかではなく、心からそう思いました。彼を囲む完璧な俳優陣達のお陰という点もあるのかもしれません。名探偵コナンを実写版にするのだから、もう少し俳優陣に気を配ってもらいたかったです。個人的にそう感じるだけで、他の人からみたら完璧な俳優陣と言う人もいるかもしれません。

そんな中でも私が鳥肌がたったシーンがあります。それは、アニメで流れていた名曲が実写版でも同じように同じタイミングで流れた時です。やはりあの曲を聞くとコナンというイメージが更に膨らみ実写版を受け入れ易くなります。他のアニメでもそうですが、この作品は特に実写版を助けてくれていたイメージが強かったと思います。推理アニメという有名なストーリーですが、キャラクター選びは難しいのだろう。内容的にはサスペンス性もあり楽しめたので良かったと思います。金田一ほどではないですが、推理アニメとしての楽しみはそれほど欠けていなかったと思います。