これぞ青春 - プレイボールの感想

ただの野球マンガではない。

ただのスポ根ものでもない。

とは言っても、今流行りの、愛だの恋だのと言うものも全くなければ、キャラクターも地味である。

しかし、読んだ後の清々しさ、感動は計り知れない。

なぜ、こんなにも心を打たれるのか？

野球に対するひたむきさが、半端ないからである。

スポーツと言えば、わたしは野球よりも格闘技が好きで、空手に打ち込んだ事がある。単なる運動不足の解消の為、ストレス発散の為に始めたはずなのに、気付いたら選手として指導を受けていた。選手なので稽古も筋トレも、普通の人の2倍。試合にもあちこち行ったし、減量も経験した。今考えると、痛いし辛いし、我ながら良くやっていたよな、と思う。

日中はOL、夜は格闘家。

休みなしで毎日道場に通った。

そんなことがなぜ出来たか。

それは私が、中学生の頃からプレイボール及びその前の弾であるキャプテンをバイブルとしていたから。

挫けそうになると、なぜかこのマンガの主人公である谷口君の顔が浮かぶ。すると不思議と頑張れるのである。

空手を始める前までは、何かに熱中する、と言うことがほとんどなかった。

谷口君達が羨ましかった。一所懸命な姿にあこがれてもいた。それに少し近付けた気がして、誰にも言わなかったが密かに嬉しかった。

そんな私にも、去年娘が生まれた。

色々なマンガがあるけれど、もう少し大きくなったら絶対プレイボールとキャプテンは読ませたいと思っている。

とにかく、これからもずっと伝えていきたいマンガである。