様々な記録を打ち出した安土城
「天下一の城を作れ」と織田信長に難題を命じられ、苦悩の末安土城を完成させた尾張熱田の宮大工である岡部又右衛門の物語です。
信長は岐阜城よりも京の都に近くさらに琵琶湖の水運を利用する目的などもあり、現在の滋賀県近江八幡市安土町に安土城の建設を決め、その建設を熱田神宮造営に被官大工として参加した岡部元右衛門に命じます。
当時の天下人に「天下一の城」と認めさせる工夫や努力は並大抵のものではなかったでしょう。
しかし又右衛門は周囲の人々の知恵や協力を得て、まさしく「天下一の城」を完成させます。
安土城は当時初めて天守閣を備えた城であるというだけではなく、信長はそれまで日常的な居住空間として使用されてこなかった天守閣の居住性を充実させて生活していたと推測されています。
安土城の天守閣の高さは地上約32メートルありますので、信長はまさしく日本で初めて高層建築物を住居とした人物ということになりますね。
また5層7階(地上6階地、下1階)という巨大さは当時の日本どころか世界で初めての木造高層建築で、岡部又右衛門は見事に信長が命じた「天下一の城」を作り上げたということになります。
信長に安土城の模型を披露する緊迫したシーンや、苦労を重ねながら建設を進めていくシーンは胸を打たれるものがありますが、ラストなぜかSFチックな戦闘シーンが入る場面は少しがっかりしてしまいました。
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