また監獄へ - プリズン・ブレイク シーズン3の感想

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ドラマレビュー数 1,147件

また監獄へ

4.04.0
映像
3.5
脚本
4.5
キャスト
3.5
音楽
3.5
演出
4.0

目次

監獄再び

シーズン1より脱獄し、シーズン2にて各キャラクターの逃亡生活やその結末を経ての本作シーズン3になりますが結局のところ簡単には抜け出せない脱獄の厳しさについて描かれています。

刑務所に収監されるということは犯罪を犯し、再犯を犯さない様に犯罪を犯してしまった人を悔い改めさせる為にすることですが本作の様な脱獄が前提の物語があるとつい勘違いしがちですが刑務所とは必要な施設であり、その存在意義が大切であると思います。

実際のところ、シーズン2にて説明があったように逃亡生活とは容易ではなく、世間に犯罪者として認識されてしまったら社会的に逃げ場はなく、どうしようもないのだと罪を犯す前に理解しておかなければないのだと思い知らされます。

結局のところ、罪は刑務所に収監される云々ではなく、個人の心の持ちようによるものだと思います。刑務所に収監されようと逃亡生活をしてようと自身の犯してしまった罪の意識は一生拭えるものではなく、一生背負っていかなければいけないのだと改めて思い、考えさせられます。

社会という監獄

本作ではSONAという特殊な刑務所について描かれていますがこのSONAは世間の縮図のようであると思います。監獄の中で社会が形成されている状況とは自身の周りでも似たような環境はあったと思い出しました。

例えば家庭環境から学校や職場にいたるまでどこでも似たような社会が形成されており、状況の良し悪しや自身との相性があり、そのなかには少なからずその環境を良く思っている人も多いと思うのです。

特に学校といった未成年の社会では自身の力でその環境からの脱出は抜け出しにくく、その環境に囚われているといっても過言ではないと思います。

社会人になってからはより本作の状況に近くなると思います。仕事で苦労する点とは人間関係であるとほとんどの人が答えるでしょう。この問題はどの職場でも存在するものであり、上司や同僚は自分では選べなく、自身の生活を維持していく為には仕事は必要不可欠であり、そういった悩みを持つ方は少なくないと思います。

そういった問題もある一種の囚われている状態であると思います。そういった点から本作のSONAとは似ている点が多くあり、改めて考えさせられることも多くあります。

敵と味方

シーズン2のラストシーンは演出として人を惹きつけるとても良いシーンであったと思います。さすがにシーズン2で視聴をやめてしまった人はいないだろうと確信が持てるほどだったと思います。

そしてシーズン1、シーズン2にて敵であったベリックとマホーンと共に収監され、味方としての関係が始まることやリンカーンを陥れた「組織」についてもだんだんと明らかになり、今後の展開が気になるところで物語のクライマックスへと盛り上がりが視聴者を惹きつけるにはとても良い演出であると思います。

マイケルとリンカーンの関係性にも変化が出てきたのが見どころであると思います。シーズン1ではマイケルが外から、リンカーンが内側からといった演出でしたがシーズン3ではマイケルが内側、リンカーンが外といった立場が逆転したというのもまた人を惹きつける点だと思います。また違った立場の二人が環境が変わり、その行動や状況の変化には目を見張るものがあります、そういった点がまた本作の見どころであり、最大の魅力であると思います。

そして以前のシーズンにて伏線として培われてきた敵対組織についてだんだんと明らかになってきてその敵対組織のキャラクター達も登場してきて今までとはまた違った一癖も二癖もあり、個性と魅力に溢れたキャラクターの動向にも注目する点であり、今後の展開に大きく期待したいと思います。

今後の海外ドラマシリーズの展開

シーズン1の放送されていた頃はまだまだ海外ドラマシリーズとしての発展途上といったところで幾つかの人気シリーズのおかげで海外ドラマシリーズとしてのジャンルが盛り上がりつつあるところでの本作の後押しにより、さらに人気が上がりつつあると思います。最近ではTV放送から始め、DVDなどのパッケージ販売からインターネット上での配信といった流れでお手軽かつより身近なコンテンツとなりつつあります。特にインターネット配信はスマートフォンやタブレット端末の普及が進んだことにより誰にでも触れやすい作品となり、無料配信といった形での1話配信での人集めはとても良い傾向にあると思います。

最近では様々ジャンルの作品が製作されてきましたが特に人気があるのが本作のようなクライムサスペンスの様な普段の生活からはなかなか見ることが出来ない社会の一面を描いた作品であり、それをドラマといった形で物語として製作することでより視聴者を惹きつけることが出来ているのだと思います。

今後も様々シリーズの作品が製作され、より良い作品の登場が期待されるのでより手軽に作品に触れられる環境が出来るのが業界を盛り上げる手段であると思うので今後の発展に期待したいと思います。

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