自分の根本を見つめ直す事の大切さを教えてくれる作品 - パーティは銭湯からはじまるの感想

俳優・徳山秀典が演じる主人公の花島。彼は昔、一世を風靡したRPGゲームのゲームクリエイターという輝かしい過去をもつ。

しかし、30歳を迎える現在は、既にゲームクリエイターの仕事から退き、銭湯を営む父親の後を継いでる。そんな花島は、誕生日に合コンに参加するが、これといった芸もなく、意中の女性を落とすことができず、不発に終わってしまった。この合コンをもう一度やり直せたらいいのに。そう考えながら仲間達と銭湯で湯船に浸かっていたら、疲れからか湯船の中で溺れてしまう。気付くと再び合コンの日に戻っていた。再びチャンスが舞い戻ってきた花島。失敗した原因を推測し、再度アタックを試みるが、酔い潰れてしまい、再び合コンの日に戻る。何度も何度も同じ日にループする原因は何だろうか。それを仕掛ける人物の存在はあったが、単にその人物の悪意だけではない。その人物と戦う中で、上手くいかない原因は自分のハートにあることに気づかされる花島。それは愛である。

ゲームのリセットボタンのように人生をやり直してみたい。誰もがそう考えたことは一度はあるだろう。

しかし、やり直したからといって今より上手く行くとは限らない。自分の根本を見つめ直す事の大切さを教えてくれる作品である。