知られざるジョン・レノン
ビートルズを知らない人はいないと思います。 しかし、どんな活動をしていたかということは、リアルタイムの世代でないと本当のところはわからないのではないでしょうか。 音楽の歴史に革命を起こした伝説のバンド、ということぐらいは知識として知っていますが、私にとって彼らは「ロック」というよりむしろ、クラシックやオールディーズ的な感覚でした。 しかし、この映画を観て彼らはやはり”ロック”なのだなと痛感しました。 尖ってる。今見てもかなりとんがってます。 なかでもジョンの異端っぷりはハンパなく、とくにヨーコと出会って以降は、彼のせいでビートルズ解散という事態を生んだといっても過言ではないくらい。 そのあまりにも一般感覚からかけ離れた活動ゆえに、次第にファンも離れ、世間からも批判にさらされるようになっていきます。 彼にとっての愛や平和とはなんだったのか。 キテレツかつ悲壮にも見える行動の背景には、彼自身の生い立ちをめぐる、のがれられない不安や、得られなかった愛についての訴えが秘められているような気がしてなりません。 傷つきやすい一人の少年の、純粋な心の叫び。 そういう側面があるからこそ、彼の歌は時代を越えた今でも心を打つんじゃないかと思いました。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)