ウルトラマンコスモスという名作に出会って
本当の強さとは何か
春野ムサシがウルトラマンコスモスと遭遇し、ムサシはウルトラマンコスモスに真の勇者となる約束を抱き、地球を守るために地球を狙う宇宙人と対決するという物語である今作では、本当の強さとは何かいうものを裏のテーマにしていると私は感じた。
ウルトラマンコスモスを見て感心した点
この物語は必ずしも怪獣=悪という命題ではなく、良い怪獣も悪い怪獣もいて、そこには何の偏見もない生きとし生けるものの共存をテーマにしたウルトラマンシリーズの中でも珍しいシリーズであるといえる。コスモスの怪獣を倒さない戦い方には真っすぐな信念があり、悪か善かを自らの目で見極めるという意思を感じ、今作の主人公には私にとってはとても魅力的に感じた。そして、ラスボスであるカオスヘッダーとの和解も印象的であった。本来のヒーロー物のドラマは主人公という絶対的な正義が怪獣や魔王、悪魔といった絶対的な悪を倒すという子供にも分かりやす構成のストーリーが多いがウルトラマンコスモスはそのようなストーリーとは違うルートでの解決策を見出した画期的な作品であり、私自身非常に驚いた作品でもある。この物語は大人になった今でも楽しめる物語なので、大人相手にも私はイチ押しできるドラマであると言える。
ウルトラマンコスモスで伝えたい事
私がこの物語を見て感じた事はこの物語では真の勇者、真の強さとは何かを伝えたいのではないか、とい事である。怪獣とむやみに戦わず優しさを求めるというウルトラマンシリーズの中では異色のウルトラマンコスモスには私には他のヒーロー物の主人公にはない魅力を感じ、非常に交換の持てた主人公であった。カオスヘッダーという存在も最初は邪悪なウイルスを持つ悪と思われていたが、本当は生命体を同じ価値観にして、秩序をもたらそうとしている事が分かり、本当の邪悪な存在であるわけではなかった。そしてムサシはカオスヘッダーのこの考えを分かり合おうとして、カオスヘッダーもムサシと和解するという選択肢を選んだ。ここ数年では世界中ではテロが起こったり、お互いの主張ばかりでの争いというものが絶えず行われている。そのような現状において糸口の解決策というものが見えずに、互いの関係が悪化してしまっているというケースもよく見られている。このような世の中においてはウルトラマンコスモスで伝えたかった互いの価値観を認め合い、共存していくという考えを改めて世の中の人々が見返してほしいと強く感じる。
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