エロ原作なのに抜けない公式同人誌登場
とりあえずおっぱいを堪能しようではないか
同名美少女ゲームのコミカライズ版ということで、ひとまずR18指定されているPCゲーム版を先にプレイした人向けに書きたいと思います。全年齢版やアニメ版から入った人でも、えっちなシーンがあるかないかの違いだけなので、十分について来れる内容ですよ。
みなとそふと「真剣で私に恋しなさい!!」がベースなので、本作メインヒロインは5人ですね。ゲーム版だとメインヒロイン+サブヒロインも足してしまうと結構な数の女の子が登場しますから、好みのおっぱいをもったヒロインに出会えるんじゃないかなと思います。
残念なことに、この漫画では抜けません!男性風に言うと、この一言につきます。
R18シーン満載なゲームが原作ですが、爽やか学園ファンタジー路線漫画で落ち着いています。もちろん全年齢版商業誌の限界でしょうから、致し方ないのかもしれませんが。
ちなみにメインヒロイン5人を「ちちくらべ」してみると、まゆっち(黛 由紀江)→川神 百代→椎名京→わんこ(川上一子)→クリスでしょうか。わんことクリスは似たり寄ったりなので、あまりツッコムと彼女たちがかわいそうです。THE・どんぐりの背比べ状態な貧乳担当。
で、コミカライズ版でもまあまあおっぱいの描写が強調されているんですよね。だけどどうしてもゲームやアニメ版と比較すると、おっぱいや女性の体に対して描写が硬い!彼女たちヒロイン5人の魅力は、健康的で武術にも精通があり、抱き心地も良さそうな個性豊かなキャラクターって売りポイントがたくさんあるんですよ。それなのにコミカライズ版では、ただ「それっぽいキャラクター達が動いている」感満載でして。もうすこし肉感的な、男女どちらの読者が見ても、抱き心地が良さそうな女の子を描いて欲しいと思います。
まじこいの良さを消さないで!
コミカライズ版のベースは、PC版ではなくてTVアニメ版に準拠しているようですね。とはいえ、TVアニメ版はR18指定のPC版がベースですから、なんだか巡り巡って原作を辿っていますが、コミカライズ版は悪い意味で「まじこいらしさ」が50%ほど半減しています。
内容は原作準拠・キャラクターの再現率も高い・そしてほどほどにエッチなサービスシーンも盛り込まれているのに、読み進めるほど「まじこいらしさ」が減って行くんです。
というのも、原因は、原作が恋愛アドベンチャーゲームだから。この手のゲームって、攻略ターゲットに選んだ女の子によって、ストーリーの分岐が異なってきますよね。本作では百代ルート+各ヒロインの人気ストーリーを取り込む形で話が進んで行くので、前後の関係性がうやむやになる事はありませんでした。では、なぜ「まじこいらしさ」が半減してしまったのか。
原因は、コミカライズ特有の主人公(男)の存在ですね。ゲーム版では良い塩梅に意思を表示していた主人公の直江大和ですが、どうにもコミカライズ版では「へたれ男」と化してしまっているんです。
最近の高校生男子というか、なよなよして頼りなさ過ぎる性格が全面に押し出されていましたね。一応大和の設定って、参謀役かつ社交的な性格なんですよ。で、若干厨二病を患ったまま高二病に発展した感のある男の子ですが、コミカライズ版ではあまり参謀役としての活躍もなく。弱気なハーレム系主人公ポジションで落ち着いてしまったせいか、漫画全編を通して「戦う学園ハーレムもの」の域を超えることが出来なかったのだと思います。
ここが勝負の時なのよ!漫画家もマジで勝負しなさい!
原作ゲームがある作品のコミカライズ版って、良くも悪くもハードルが上がると思うんです。熱狂的なまじこいファンとしては、コミカライズで百代ルートからの川神大戦への流れは読みやすかったですね。ただし尺が長い!川神大戦は確かにイベント幅も広いですし、メインヒロイン5人それぞれに見せ場があります。
クリスが馬にまたがり周囲の敵を引きつけたり、京が遠くからひたすら己の仕事をこなしていく姿はカッコイイ。川神大戦中に繰り広げられる百代vsまゆっちの対戦シーンも熱いです。真正面から戦う女の子たちは、カッコよく美しいもんです。が、このシーンで1人だけ描写が薄い子がいます。そう……わんこですね。原作でもそうですが、どうしてもわんこ(一子)だけは、わんこルートに入らない限り大和よりも源ちゃんとの相性が良いんですよね。そのせいか、初見さんには「わんこはヒロインなのに、好き(Like)=大和。好き(Love)=源ちゃん」と思われても仕方がないんです。前編を通して、コミカライズ版ではクッキーというマスコットキャラがいるにも関わらず、メインヒロインの1人であるわんこもマスコット的立場に落ち着いていますし。この辺りのまとめ方が、若干作者の力量不足だと思うんですよね。
メインヒロイン5人は平等に扱って欲しいもんです。
とはいえ、R18指定作品を全年齢向けにコミカライズするのであれば、こんな感じに仕上がるだろうなと思えるいわばR18コミカライズの教科書的存在かと思います。
本作では「ここが勝負の時!」といわんばかりに決戦のシーンが多数描かれていますが、全体的には漫画家(作画担当)が勝負よりも安全を選んで無難に終わった印象ですね。
まじこいらしく、だから全部乙女の技(=漫画家が持てる技量)をすべて見せて欲しかったと思います。
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