滅んだ世界+ナンセンス・ギャグ+カワイイ=アドベンチャー・タイム
主人公が可愛く、時々重く
まだ幼くて、でも大人びたくて、でもでも大人にはなれない。
序盤のエピソード「お話聞かせて」「恥ずかしの試練」あたりにおけるフィンの可愛さが半端ない。朴さんが演じる声も相まって、12歳くらいの等身大の男の子としての姿が見られます。可愛い。とても可愛い。
それゆえに一部の重さも際立ちます。「スーザン、君は誰?」における彼の行動。表情。自分以外に人間がいるかもしれない、という希望にすがりつく少年。真相を知った時の思いを想像すると………。
「愛は勝つ/本当に愛は勝つ?」はかなり重要なエピソードに。全ての元凶、悪の権化・リッチに立ち向かうのが少年の小さな恋というのも良い。バブルガムのセーターで闘うシーンは本作でも屈指の名シーンではないかと。
張られていく複線、世界観
死の国が出てきたり、スーザン達が登場したり。シーズン2に突入して、アドベンチャー・タイムの世界はどんどん広がり始めます。
ここで沢山の名脇キャラが登場するのもいいです。それぞれの背景が深すぎるし謎だらけだし主要キャラとの絡みでより掘り下げてくれます。
ペパーミントバトラーとか死の国関連がすごい………。初めて見た時の衝撃ったら。
そしてシーズン2における複線ですが……。もはや全部。脇キャラそのものすら複線にするアドベンチャー・タイム。スーザンなんてこの世界観を掘り下げるに当たってかなり重要になります。
特に注目すべきはカタツムリでしょうか。一回だけ画面に写るカタツムリすら複線になりましたし。作品内のカタツムリという立ち位置(役割?)を演出に利用したのはお見事としか。
マーセリン回の多さ!それぞれの関係性の掘り下げも
冒頭のフィンについてにも重なりますが、シーズン2によるキャラの掘り下げが素晴らしい。
特にマーセリン。「パパは魔王」父親の登場、「ヴァンパイアの修行」彼女の交遊関係に性格。あくまでワルぶりたいだけでワルじゃない、というのが垣間見えます。かわいい。「舌は入れないでよね」は名言。
バブルガムとの関係性が見えるのも素敵。短いやりとりに相手がいない場での言葉……。それだけで表現される二人。
関係性、といえばフィンとジェイクも外せません! ちょっと大人……おじさん?なジェイクと、まだ子供なフィンというコンビ。その年齢差を生かしたエピソードも多いのがシーズン2。「ご両親にご挨拶」ジェイクが恋人に挨拶するからフィンが頑張る……ってのがよく分かるかと。「ぎりぎりジェイク」の二人の絆も外せないところ。ジェイクを無理に使うホットドック達がいるおかげ(?)でよく際立っています。
個人的には「ミステリー・トレイン」が好きです。失敗してたらどうするつもりだったのジェイク。でもジェイクの特性を生かし、かつ初見でのハラハラ感は唯一無二。ラストのホラー感もね!
……ツリートランクがトラウマな人、どれくらいいるんだろう。
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