兄弟、年下攻め！！ - BROTHERの感想

両親の再婚により兄弟となった二人

よくある話ではあるけど、こういうの私は大好きです＾＾

しかも高校生（唯）×社会人（飛鳥）で年下攻めは大好物なので嬉しい設定でした。

五歳差ということで、この差って結構現実でも微妙なところではないでしょうか。何が微妙なのかというとやはり、学生と大人の恋愛ということですね。

弟は天才テニスプレーヤーだけどやはり高校生なので、子供は子供。一方兄は成人した社会人でしっかりお仕事をしています。いくら背伸びをしてもやはりどこかで子供の部分が見えてしまいます。

天才と言われ頭の良い弟も高校生であることが壁となって、また、そこに劣等感のようなものが生まれてくるのでしょう。

兄はと言うと、結構天然な性格なのか、弟の気持ちには気付くこともなく毎日を過ごしています。

兄に対する弟の独占欲と弟にたいする兄の苦手意識

呼んでいて思うのが、弟は兄の周りにいる全ての人間に対して敵対意識が剥き出しです。兄からしてみればただの会社の先輩ですが、弟から見れば兄に群がる虫の一匹にしか見えません。足排除、って気持ちになるのでしょう。

そして、兄から見る弟はスーパースターで、背も高くイケメンだし、自分とは生きる世界が違うと感じているのかもしれません。

自分とは違って才能のある人間であり、自分のような人間が弟のそばにいては駄目だと思い離れようとしますが、頭の中は常に弟のことばかり。

女性と一緒にいるところを見て涙が出てきてしまうところなんて、結構切なかったです。

家族で兄弟で男同士でと考えるだけでも辛いのに、ましてや自分は弟とは違って何の取り得もないただの男。

好きだけど好きになってはいけない人、ってやつでしょうか。

廃墟に閉じ込められて思いが爆発！！

あまりにもありきたり過ぎる展開ですが、それでも読んでしまうのが作者の作品の魅力かもしれません。もちろん私はこういうのも大好きです！！

廃墟に閉じ込められるとこう、人間の生存本能というものが爆発してしまうものですよね。子孫を残したい、みたいな。

お互いの想いを始めて知って、あれよあれよという間に体を繋げてしまいます。もうこれ早送りしてるんですかってくらい早くて、まぁ面白いですけど。

しっとり系やまったり系のが好きが人にはラブシーンがちょっと物足りないかもしれませんね。

ですが、早いラブシーンが結構たくさんあるので、好きな人は好きかも？

物語全体を通して思うこと

結構ギャグ要素があります。作者はこういうのが得意なようで、読んでいても面白いです。シリアスな話が苦手な人はこういうのを読むと楽しめると思います。

私もあまりシリアスなのは好きではないので、この作品は結構楽しみながら読んでいました。何度読んでも笑えるところが多いです。

それにしてもこの弟の執着心は結構深いものがあります。たまにストーカーですか？と思う場面もあるし、よっぽどこの兄のことが好きで好きでたまらないのでしょうね。

もし私が兄の立場だったら嬉しすぎて涙が出ます。だって弟は天才テニスプレーヤーでファンがたくさんいてイケメンなのですから。そんな弟に想われながら守ってもらえるって幸せすぎます。

現実は辛く厳しいもので、そんなイケメンな弟は存在しませんが。もし姉弟であったとして、こんな弟がいれば私は毎日ひっついて町中を歩いていることでしょう。

こんなに一途に愛してくれるのなら年下でも弟でも何でもイイです！！

夢ののまた夢ですね。あまり夢を見過ぎると現実に戻るのが怖くなってしまいます。どこを見てもそんなイケメンはいないし、ましてやそんな弟もいないのですが。

私は二人姉妹なのでそんな弟にどうしても憧れてしまいます。知り合いに弟がいるというだけでも羨ましくなりますし、それがまた背が高くイケメンであればあるほど羨ましいばかりです。

この本を読んでいると、見てはいけない夢ばかりが膨らんでいくようで嬉しいやら悲しいやら＾＾

それならせめて天然で可愛い兄でも欲しいところですが、残念ながらそんな可愛い年上の人も周りにはいないわけです、私の周りには。いっそのこと、こんな兄弟が丸ごと欲しいものです。

そんなことを考えてしまうくらい魅力のある漫画です。兄のピンチには必ず弟が現れ助けれくれるシーンなど、どこにでもある設定ですが、作者の絵が入ることにより違う魅力が生まれます。もう始終ドキドキしっぱなしでした。

読み終わる頃には続きがないのかな、お願いだから続きを描いて！！と思うくらい面白かったです。

絵は少々クセがあり、好き嫌いがハッキリ別れそうな感じがしますが、慣れてくれば全然平気です。始めは少し苦手な絵だな～などと偉そうに思ってしまいましたが、徐々に違和感もなくなり、作者の世界に心ごと入り込んでいる自分がいました。

やはり漫画というのは絵だけで判断するのではなく、物語全体を通してその魅力を感じることが大切です。そして作者の作品に対する愛情を考えることで、その魅力は何倍にもなることでしょう。

とにもかくにも血の繋がらない兄弟、年下攻め！！楽しかったです！！