アニメ放送された前作とイメージが!? - 今日の5の2 宝箱の感想

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今日の5の2 宝箱

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アニメ放送された前作とイメージが!?

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声優
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音楽
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目次

前作シリーズとの相違点

アニメ本編が50分ほどで構成されている今作「今日の5の2 宝箱」ですが、アニメ放送されていた前シリーズとの違いについて述べていきます。

前作「今日の5の2」では、画風を切り替えることで笑いを誘っていることが印象的でした。これは他アニメでは多く使用される手法ではないことから、コンテンツそのものの特徴と言っても過言ではないと思われます。しかし、この「今日の5の2 宝箱」というアニメ作品において、本編中にほとんど使用されていません。全く使用されていないことはありませんが、切り替わる画風と普段のアニメ本編の画風とのギャップが大きかった前作と違い、ギャップそのものが小さくなりました。

そのことで、特徴的だったといえる手法が全然使われていないように感じます。

アニメ作品の特徴といえるものを抑えて描写している事実は、大きな変化なのだと捉えられます。私自身、少し驚かされたのは否めないです。

しかし、この「今日の5の2」については、原作マンガからアニメ化された背景があります。そして、地上波で放送されたものとは別に、OVA作品としての「今日の5の2」の存在があります。私自身、OVA作品「今日の5の2」は観ていませんので、明確なことは言えません。しかし、「今日の5の2 宝箱」の描写は、OVA作品「今日の5の2」寄りなのか、と推測することはできます。

逆に、アニメ放送された「今日の5の2」という作品が、画風の切り替えを強調したものだと考えられるのではないでしょうか。

 

前作シリーズからの継承

それぞれ登場人物を演じる声優においては、テレビ放送されていた前作シリーズ「今日の5の2」と同じキャストを起用されていました。

それによって、違和感なく観ることができました。キャラクターの声優が変わってしまうと、どうしても声に違和感があり、気になってアニメ本編が入ってきません。アニメ本編世界に入り込めないのは、アニメ作品としてマイナスだと考えられるのです。その部分は解消されており、「今日の5の2 宝箱」というアニメ作品そのものを楽しむことができました。

非常に好感がもてる部分だと、私自身は考えています。

ちなみに余談ですが、OVA作品として存在する「今日の5の2」においては、それぞれのキャラクターを演じている声優が全然違う顔ぶれのようです。OVA作品「今日の5の2」から、今作「今日の5の2 宝箱」を観てしまうと違和感は強いのかもしれません。

また、作品そのものの主人公ですが、佐藤 リョウタ(さとう りょうた)だとフリー百科事典「ウィキペデア」の登場人物欄に記載されています。しかし、アニメ本編を私自身が観るに、相原 カズミ(あいはら かずみ)が主人公だと考えています。

それは、リョウタ自体はアニメ本編で目立つ存在ですが、リョウタ目線でアニメ本編が描かれていない為です。また、アニメ本編そのものが、どこか客観視されているように感じられることも挙げられます。そして、その部分については、テレビ放送されていた前作「今日の5の2」から、今作「今日の5の2 宝箱」に引き継がれていたことだと思います。

特に今作「今日の5の2 宝箱」においては、相原の登場回数は明らかに多かったように感じられます。話の本筋と関係ない部分で、突拍子もなく相原を登場させる場面がありました。

これは、相原というキャラクターの主人公アピールと捉えることができないしょうか。

 

「宝箱」について考察

それぞれの話のサブタイトルに「放課後」という表現がされています。学校生活を描きながら、授業を描くのではなく、休み時間を多く描いているのが「今日の5の2」の特徴と考えられます。

あまり、授業中の場面は存在しません。

これは私なりの受け止め方ですが、原作者や制作スタッフにおいて、大人になって、巻き戻すことのできない幼少期の思い出を「宝物」と比喩しているのだと思います。そして、子どもの頃、遊んだ記憶を「宝物」と比喩しているのではないでしょうか。

「今日の5の2 宝箱」の物語最後には遊ぶ時間が終わって、それぞれ帰っていく場面を寂しそうに描いていました。それは幼少期にも終わりがあり、終わりがあるからこそ、大人になってから、その時の記憶が「宝物」になるのだと思います。

そんな幼少期の終わりを、それぞれが帰っていく寂しい場面に反映させていたのではないでしょうか。リョウタが「バーカ!」と叫ぶのが印象的です。楽しい時間が終わってしまうことでの残念さ・口惜しさを表しているのだと思います。

そんな「宝物」の入れ物として、「宝箱」と表現されているのだと感じられます。たくさんの「宝物」が詰められた「宝箱」を、作品タイトル「今日の5の2」のサブタイトルとして加えているのでしょう。

そう考えると、お笑い要素で構成されているアニメ本編とは裏腹に、作品タイトルはロマンチックに感じられます。

少しチグハグに感じられて面白いです(笑

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