フィリップ・シーモア・ホフマン出世作?
俳優フィリップ・シーモア・ホフマンを大好きになったのがこの作品。
それまで好きになる俳優は格好良かったり、キレイであったり、芝居がうまかったり、味があるなぁ~と感じる役者だったり。
それが、太っていて、不潔そうで、キモくて、いいところやあこがれる要素が一切ないのに強烈に惹かれ。以来フィリップの大ファンです。
亡くなられたこと本当に残念です。
ただこの映画「ハピネス」はその大好きなフィリップだけでなく、出演者全てが見事に病んだ人たちを演じてくれている。
ホントに見事。演じているんじゃないみたいに見事。キャスティングした人見事です。
ストーリーは全部うんざりするような、ハピネスからは程遠いいくつかのエピソードなんだけど、腹から笑っていい映画ですね(笑)
いいシーンは書くのも嫌だけど、フィリップ演じるいたずら電話魔アレンのオナニーシーン。いった精子で手紙をベットの横の壁に張ったりする。最悪だけど笑っていいところだと思います(笑)
いいシーンは思い出すたび最悪だけど、小児性同姓愛者の精神科医のビルが、ある夜、息子が連れてきた友達に薬を盛って寝ている間に悪戯してしまう。そんな変体性のある父の事を知った息子が、父にこんなことを尋ねる。「パパ、僕のこともしたかったの」すると父ビルは泣きながらこう答える。「ああ、いつもオナニーで我慢してたんだ」と。。。。笑っていいところみたいです(笑)ビルことディラン・ベイカーさんもこの映画で知り、好きになりました。いい役者さんです。小児性同姓愛者の精神科医を演じさせたら、彼の右に出る人はいないでしょう。小児性同姓愛者の精神科医を演じるために生まれてきたのではないでしょうか。
こうした数々のエピソードだけでなく、出演者の衣装や、部屋の家具、レストランなどで食べているもののチョイスなども抜群で、この映画にかかわった人たちのセンスの良さを感じます。
普通映画の主役にならないような人たちの、絶対にストーリーとして語られないようなエピソードがてんこ盛りで、観た後に誰かに話したいんだけど、この映画が面白かったという自分がどんな風に見られるのだろうと心配してしまうような、お勧めするときに気を使ってしまうようないい映画でした。
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