正義とは。 - 相棒-劇場版II- 警視庁占拠!特命係の一番長い夜の感想

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正義とは。

5.05.0
映像
5.0
脚本
5.0
キャスト
4.0
音楽
5.0
演出
5.0

初代相棒の亀ちゃん(亀山)から、2代目相棒の神戸さんに代わり、いい意味で暑苦しい感じの印象がなくなり、いくらか物足りなさを感じることはあったが、この作品はそれを払拭することができるくらいの面白さがあった。


まず、序盤の警視庁内での籠城事件。これは後にわかることだが、7年前の事件と密接に関連しているのだが、警視総監、そしてその幹部たちを人質にする。この時、人質にされながらもモールス信号でやりとりをし、その後犯人を射殺するのだが、正当防衛として処理される。このモールス信号のやり取りは、初見ではなかなか気づくことができないが、気づいた人がいたなら強者である。


そして、今回のテーマである『あなたの正義を問う』だが、見ていると本当の正義とは何なのかがわからなくなる。「絶対的な正義があるだなんて思ってないよね?」という小野田官房長官の右京さんへの言葉は、なんて深い言葉なのか。自分では正義と思っていなくとも、立場上正義としなければならないときもあるのかもしれないと思わされる発言だ。しかし、それを無視するかのごとく、右京さんは自分の意志を貫く。


しかしながら、そんな見応えたっぷりの部分を忘れてしまうくらいの衝撃がラスト10分だ。敵は多いであろう小野田官房長官が刺されてしまい、相棒ファンであれば息を呑んでしまう展開だったにちがいない。私もその一人で、もう小野田官房長官と右京さんの駆け引きが見られなくなると思うと、心にポッカリ穴が空いたような気さえした。葬儀のシーンでさえ、嘘であればと思ったほどだ。


私は片山雛子が出てくる回が好きである。あの裏のある感じがなんとも言えない。その片山雛子が出ていなかった点を考慮して、キャスティングだけ★4つということにした。






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