サンチャゴに雨が降るの評価
サンチャゴに雨が降るについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
サンチャゴに雨が降るの感想
チリの反革命クーデターをドキュメンタリー・タッチで再現したポリティカル・ノンフィクション映画の傑作 「サンチャゴに雨が降る」
サイエンス・フィクション(SF)に対して、ポリティカル・フィクション(PF)というジャンルがあると思います。映画で言えば、アメリカの統合幕僚会議議長、つまり軍の最高指揮官が軍事クーデターを企てるジョン・フランケンハイマー監督の「5月の7日間」とか、アメリカ戦略空軍基地の司令官が発狂して、米ソ間で水爆戦争が起こり、世界が破滅してしまうというスタンリー・キューブリック監督の「博士の異常な愛情」などがこれに当たるかと思います。ところが、この「サンチャゴに雨が降る」に描かれたチリの反革命クーデター、アジェンデ大統領の殺害は、政治を扱った点でまぎれもなくポリテイカルなのですが、現実にあったことのかなり忠実な再現ですから、これは"ポリティカル・ノンフィクション"と言った方がいいのかも知れません。この映画のお手本としては、アルジェリアの対フランス独立戦争を再現したジーロ・ポンテコルボ監督の名作「アルジェの戦い」...この感想を読む