大人気作劇場版第二弾
劇場版第二弾
劇場版第一弾である魔法少女リリカルなのはThe1stから約二年半後に公開された本作になり、第一弾は大好評となったシリーズの二作目となった本作ですが今回は成功といえる結果となったでしょうか?
結果といたしましては前作に続き、大成功となる結果となったのではないかと私は思います。
前作の構成としては、アニメ第一期のシリーズをリメイクという形で新規映像なども挿入された形でまとめられた作品となっていました。全13話を劇場版というひとまとめにされたので要所要所で省略されている場面はありつつも物語の根幹であるシーンはしっかりと描かれていて、アニメシリーズからのファンだけでなく、シリーズを知らない方にもひとつの作品として楽しむことができたのが成功の要因であったのではないかと思います。
今作もそういった前作での経験を踏まえた上での構成となっており、アニメ二期のA'sが物語の舞台となっていますが、続編ということで前作やアニメシリーズなどの事前情報がないと作品を十分に楽しむのが少し難しい結果となってしまったのが少し残念な結果となってしまいましたが前作からのファンの方々にとっては前作同様の良い作品という評価を得られたようです。
キャッチコピーである「傷つくことは怖くない。あの笑顔を、失わずにすむのなら」は深みのある言葉でその意味がなのは、フェイト視点からなのか、守護騎士たちからの想いなのか、またほかの登場人物たちによるものなのかとも考えられますがそれぞれの想いがこのキャッチコピーに込められていてその意味もその在り方もキャラクターの数だけ存在するのが私が本作を視聴したその感想でした。
「魔法少女」を題材とした作品
本作は近年の魔法少女を題材とした作品の中でも随一の人気を誇り、同じ魔法少女を題材とした作品では魔法少女まどかマギカと並んでアニメ業界では知らない人などいないほどの作品とまでになった秘訣とはいったい何でしょうか
特に魔法少女まどかマギカとは同じ魔法少女を題材としていながらも、その内容の方向性を180度違う方向での脚本となっており、まどかマギカではその物語の深みからも本作とは違った層へと支持されており、本作は物語として正統派な展開が多くの方に好かれる作品として描かれているのがすみわけとしてお互いを成り立たせています。
シリーズ登場前の1990年代では主に魔法少女の作品といえば日常を描いたものが多く、物語のメインの見どころとしては主に魔法戦闘のシーンが見どころがあり、劇場版でもリメイクされたシーンは映像技術の発展により、美麗な映像が大迫力で展開されるシーンはヒットの要因となったのは間違いなさそうです。そういった傾向にあるのは本作だけでなく、アニメ作品全体に言えることとなってきていると私は思います。
アニメシリーズと違った点ではその製作期間によるところも大きいので映像に関してはその精度に差が出てしまうのは仕方のないことだと思いますが今後、アニメ作品全般に劇場版のような映画館で大きなスクリーンで見たくなるような作品が増えてくることを期待しています。
中途半端な作品はあまり視聴者に好まれず、日常作品はより日常作品よりに、魔法や超能力などの非日常系のファンタジー寄りの作品はその方向性をより定めたほうが評価が高くなる傾向となってきていると思います。
アニメシリーズとの違いとその魅力
テレビアニメ作品を劇場版としてリメイクするにはどうしてもその尺の問題からシナリオを大幅にカットし、かつ物語の主軸をぶれさせないように描かなければいけません。
劇場版として描かれたアニメ作品は数多くありますがそれが一つのシリーズとして共存して成功した例は少なく、その要因としては原作から劇場版作品としてリメイクする際にその内容の本質がアニメと劇場版で大きく違ってしまっているのが二つの作品を別々の作品としては良いが、共通して一つの作品として観ることができなくなってしまいがちなのが残念な点なのですが、本作品はそういった違和感がなく、その違いを同じ作品のまた別の見解であるとも取れ、その背景などの奥深さを感じ取れるのがその大きな魅力なのではないかと思います。
特に劇場版ではその尺の都合上からキャラクターごとの細かい描写などが主要キャラ達だけになってしまいがちで新しく劇場版作品に触れる際に、アニメ版の設定などを引き継いで、少し無理があるような話の構成になっている作品も多々あり、新規視聴者を置いてけぼりにしてしまうのが残念な点であるといえるでしょう。
まずエピローグとプロローグから事件後の登場人物であるリィンが語り手となっているのがアニメシリーズを知っているファンとしてはうれしい点でありました。ほかにも登場人物のコスチュームなどの細かいデザインがもともとの印象を大幅に変えずに違っている点はコアなファンにしか気付けないような変更点やシナリオがグレアムが事件の起因ではなく、闇の書のナハトヴァールの暴走といった簡潔でかつ単純なシナリオがわかりやすく、それでもまた違った物語として描かれているのが印象的でした。
個人的には物語のキャラクターごとの人物背景やその裏のシナリオの推察などが好きなのですがアニメシリーズとはまた違った魅力があり、そういった変更点も全く違和感もなく、別の物語ではあるが一つのシリーズの作品として成り立っているのが劇場版としてテレビ版とは違ったもう一つの魔法少女リリカルなのはとして今後とも描かれていくことをいちファンとして期待したいと思います。
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