モン・スールのあらすじ・作品解説
モン・スールは、コミックガムで掲載された、きづきあきら原作の日本の漫画である。 単行本は全一巻である。そのあらすじは、両親が失踪したため、小学生の妹と二人で支えあいながら生活していた大学生の池内征樹。バイトに明け暮れながらも、親友の神田にも支えられ、ささやかながら幸せな日々を送っていた。ところが、それは親友神田と小学生の妹が性的関係をもってしまったことで壊れていく。ある日、主人公がバイトから家に戻ると、妹の部屋には神田の姿があった。二人が性的関係を持っていたことを知ると怒り狂う主人公、両親がいないことで孤独感と愛情を欲していた妹と、その誘惑に負けてしまった神田との三角関係を描いた作品である。この作品では誰が悪者で、誰がおかしいかとは描かれず、みな心優しい常識人として描かれている。そんなどこにでもありえそうな人間関係がゆるやかに崩れていく様子を見事に書き切った作品である。複雑で強烈な読後感を与える作品であるが、読者から根強い支持を集めている。