つばさのおくりものの評価
つばさのおくりものの感想
オカメインコの「リボン」からの視点で進む物語
同時刊行された、長編「リボン」と、対になっている作品。絵本のような、児童文学のような短編。30分もあれば読めてしまうと思います。内容は、オカメインコの「リボン」くんからの視点で、最後に主人公のオカメインコが、「リボン」である事が明かされます。みゆきちゃんの事、最初、人間の子供だと言う事に気付かなくて、しばらく読みながら「?」と思っていたのだけれど、気づいてからは、合点がいって読みやすくなりました。イラストも、柔らかく、リボンがとても可愛く描かれています。 とても素敵です。私は、「リボン」を先に読まなかったので、いつか、読んでみたいと思いました。そうすれば、もっと楽しめると思うから。
やわらかな挿絵が印象的です。
小川糸さんの本は、どこか優しい気持ちにしてくれる内容が多くて、大好きです。久々に手に取った、この本は、やわらかな挿絵とともに物語が書かれています。オカメインコの視点で、描かれており、言葉を話すこと、理解できることの驚き、そして、もどかしさ。人間との繋がり。そして、あの3.11の日のこと。オカメインコの目に映る、日常やできごとが描かれています。読み終えたときには、心がほんわか温かくなるような、そんな気持ちになります。ページ数もそこまで多く無く、挿絵などもあるので、どんな人でも楽しめるのではないでしょうか。また、合わせて、このオカメインコが登場する「リボン」という作品も読むことをおすすめします。